大原野神社の真白きスイレン
大原野神社(京都市西京区の小塩山〔こじおやま〕山麓に鎮座・京都市指定有形文化財)の「鯉沢の池」には真白なスイレンが咲き誇っています。「例年はスイレンの葉が池一面に覆うのですが泥掬いをして、すっきりして水面も見えてきれいに見えますね」と宮司さん。
大原神社は古く、長岡京遷都の784年(延暦3年)に藤原氏の氏神として春日神社(奈良)から勧請(かんじょう)したのが起こりといわれています。
当社は紫式部ゆかりの神社でもあり、父藤原為時(ためとき)の任地である越前で雪の日野山を見ながら小塩山を思い出し、「ここにかく日野の杉むら埋む雪 小塩の松に今日やまがへる」(『紫式部集』)と詠っていると説明されています。(仲野良典)