「小さな学校がいい!」 教育研究全国集会
京都市内で開催された全国教研集会の第20分科会「学校づくりの子どもの参加、父母・教職員・地域の共同」には約70人が参加し、23本のレポート報告と討論が行われました。
共同研究者や司会から、「新しい学習指導要領」の狙いや教育基本法が改悪されたなかでどのように学校づくりをすすめるかが問われているのではないかと、分科会の討論の柱が提起されました。また、大都会ではこれから今後5年で学校教員の6割以上が若い教師に変わるだろう。今、若い人たちとどのように手を携え、職場づくりの実践をするかが大事ではないかと提起されました。
教師になって2、3年目の青年教師から学校での管理や指導、そして父母とのきれつなど苦しい経験や疑問、子どもたちや保護者との共鳴がえられた経験などの発言がありました。
レポート報告と討論では地元・京田辺市立小学校の府金隆清さんから「小さな学校がいい!」が報告されました。明治初期の創立に始まる綴喜郡旧普賢寺村の小学校は130年を越える歴史を持ち、現在京田辺市立の小学校として、76人の児童、全学年が1クラスで1クラス7から16人の小さな小学校です。
「少人数の良さを認めつつ」「大きな学校が普通」「競争心が育たない」などの保護者の不安がある中、府金さんは「小さな学校だからこそできる教育があるという確信が生まれてきている」と紹介。異年齢活動や少人数だからこそできる「意欲を引き出す教育」を「子ども・教職員・保護者・地域それぞれの、そして相互の、近く、濃く、親しい関係が大きな教育力を発揮」している創意工夫された教育実践が報告されました。(仲野良典)