塾の経営難救済に政務調査費流用? 八幡・明田市長
京都府の八幡市9月議会で9日、日本共産党・山本邦夫議員は、明田市長の府議時代の政務調査費について追及しました。3月議会での追及がきっかけになり、市民団体が監査請求し、7月には市長自ら3年分420万円の自主返還をする事態になっていました。
明田氏は、今年2月まで、都市再生機構(UR)の店舗付き住宅を借りて塾を経営し、そこを議員事務所として併用し、政務調査費で賃料を按分していました。山本議員は、政務調査費その事務所費が不自然な変動をしていると指摘しました。明田氏の府議会の政務調査費の収支報告では、2003~05年度と07年度は年間約80万円で推移しているのに、06年度は110万円に跳ね上がっており、その理由を問いました。
市長は、06年度に塾生が2人に減少し、事務所としての比重が大きくなったため、塾と事務所の家賃・賃料負担の按分を変更し、それまでの5対5から3対7に変更し、事務所としての家賃負担を増やしたためと答弁。07年度に再び減少しているのは、市長への転出により、1月以降の政務調査費を返上したためと説明しました。
山本議員は、生徒が減少した塾の家賃負担を減らして、政務調査費による賃料を増やしたということになり、塾の経営難を救済するため、政務調査費で家賃負担を軽減したということにほかならないと批判しました。そもそも、URは政治家の事務所としての利用を認めておらず、その店舗を議員事務所として賃料の7割をまかなうこと自体、モラルが問われるものです。(山本邦夫)