宇治川大水害から学ぶ 防災シンポ
「昭和28年宇治川大水害」の55周年を迎えた9月24日、宇治市で防災シンポ(宇治・防災を考える市民の会主催)が開かれ、市民ら26人が参加しました。
「宇治市最悪の日」といわれるこの大水害は、当時9月24日午後から降り続いた雨で宇治川の水位が上昇し、観月橋の下流で宇治川堤防が決壊。巨椋池が復活、喜撰橋、橘橋が流出。平等院横の堤防が決壊寸前となり、家屋の流出、全壊など大惨事となりました。
中川学・国土問題研究会事務局長が28年災害と宇治川改修問題について、「宇治川をめぐる地理概念」と題して報告。巨椋池の諸問題、京都南部の内水災害問題や宇治川水害問題から、「宇治川堤防がなぜ弱いのか、長期間続く毎秒1500トンの放流計画がなぜ危険なのか」などを分かりやすく説明しました。。
また、治水対策としても、計画の見直しとあわせ、京都府が乙訓地域で実施している呑龍や安曇川の霞堤と二線堤なども紹介し宇治地域での二線堤(案)も示して報告しました。
日本共産党の前窪義由紀府議が22日に府技術検討会が知事に報告した「整備計画案に対する京都府域への効果等に関する技術的評価(中間報告)」の内容について報告しました。
参加者からは、京都府の技術検討会の中間報告書の内容について、「計画の基礎になっている数値等の検証がまったくなく、整備局の言いなり、滋賀県への責任転嫁などで専門家の技術的検証などとは程遠いお粗末な内容である」との意見が出されました。