内田のぶ 「京都民報Web」のみんぽう倶楽部内「着物クラブ」で和布ものがたりを連載中の内田のぶさんの作品展が29日まで、上京区のギャラリー大宮庵(TEL075・451・2951)で開かれています。
 内田さんは20年ほど前から、着物や羽織、襦袢、帯を使ってワンピースやベストにリフォームする仕事をしています。たんすに眠っていた祖母、母親の着物を持ち込んでくる人や思い出の着物をスーツにするなど、希望者が増えています。
 27日には、リフォームした洋服のファッションショーが開かれ、約100人が集まりました。お召しの着物をベストに仕立て、自らモデルとして披露した紀川和子さん(77)は「もう着ないと思っていた着物がこんな素敵なデザインで甦るなんてうれしいです」と話していました。
 展示では、タペストリーや人形など内田さんの手づくりの作品がズラリ。数年間かけて作ってきた人形約100体を4段のデコレーションケーキのようにならべたオルゴールじかけの作品には、人だかりができ、うっとりとながめている人もいました。内田さんは「布にはそれぞれ着てきた人たちの歴史があります。布を語る仕事をさせていただき、喜んでもらえることが何より励みです」と語っています。