源氏物語絵巻に挑む 国宝「源氏物語絵巻」を高度な技術で複製した作品を展示する「雅の継承─源氏物語絵巻に挑む」展が、京都市中京区の京都文化博物館で開催されています。
 「源氏物語絵巻」は、12世紀に制作された最古で最高の絵画作品と言われ、近代以降さまざまな模写や複製が作られてきました。
 今回は、田中親美(1875─1975年)の肉筆模写と、川面義雄(1880─1963年)の木版画複製の合計20点余りを展示。複製ばかりの珍しい作品展です。
 田中は原作の品格を損なわず、絵の剥落、変色も含め微妙な色使いや、詞書の文字もそのままに模写する高度な技量の持ち主。
 川面の版画は、絵一図のために版木20枚、30枚も使い、細かな線や色の濃淡、流麗な文字が再現され、版画とは思えない出来ばえです。
 10月24日まで。一般500円。