動けば支えられる。とても大切なこと学んだ 京丹後市の中学生
京都府立高校一般入試の結果を受けて、25日、「丹後通学圏の高校入試を考える会」が京丹後市内で「これでいいのか丹後の高校入試!第二回公立高校丹後通学圏のつどい」を開催。父母、教職員、生徒ら50人が参加しました。
田中隆夫・会代表が地元の公立高校定員枠が中学校卒業者に対して110人不足したため、父母、教職員が、経済状況が厳しいもとで「定員枠の拡大を」と粘り強く要請した結果、府教育長が「志願状況に応じて定員以上に合格させることを含め、(丹後の府立高)定員は柔軟に対応する」と表明。入試の結果、丹後通学圏の6校で定員を超えて16人が合格したことを報告しました。
意見交流では、参加した中3生が、「入試で100人近くが落ちる悲惨な事実を突き付けられ、『受験』がよけい重く感じられ、毎日泣いていた。16人合格者増の裏には一生懸命に私達のために動いてくれた人々がいる。動けば、何かが変わる。とても大切なことを教えられた。親や先生方に心よりお礼が言いたい。ありがとう。」と発言。
ある保護者は「この運動で行政を動かせることがわかった。12月に集会に参加し、今からでは遅すぎるとの思いもあったが、『子どもに諦めずにがんばれと言っている親が、諦めて何もしなかったらあかん』と府教育委員会や丹後振興局へ要請に出向き、知事へのメール運動も呼びかけた。来年の入試にむけて、子どもたちのために、今後も協力し合って頑張りたい」と語りました。
中学教員からは、生徒たちが苦しみながら頑張った様子をのべ、失業し専願で合格した私学へ進学させてやれないと悩む親の状況が報告され、不況が子どもに深刻な影響を与えるもとで修学支援拡充が必要だと語りました。
高校教員は「各校で校長に定員を超えて合格させること、修学支援の拡充要望等してきた。府教育長の答弁が校長の背中を押した。来年度入試に向けて運動を続けよう」と呼びかけました。
府立高教組佐野幸良副委員長は、入試結果について「京都市通学圏で定員を超えて、全日制でも定時制でも合格者を増やしている。経済状況悪化のもとで、丹後の運動が与えた影響は大きい」と語りました。
つどいでは、日本共産党の加味根史朗府議が運動と連携した議会での取り組みを報告。光永敦彦府議、田中邦生京丹後市議も参加しました。(岡部)