「庶民的で親しみやすい」 千本閻魔堂大念佛狂言
京都三大狂言の一つ、千本閻魔(えんま)堂大念佛狂言が京都市上京区の引接寺(千本閻魔堂)で1日から始まり、2日は「いろは」や「紅葉狩り」など3本演じられました。主催は千本えんま堂大念佛狂言保存会。
京都三大狂言の中でも、千本えんま堂狂言は唯一無言劇ではなくセリフがあり、平安時代に定覚上人が始めたとされています。
狂言のファンという女性(京都市下京区)は「初めてきたけど、わかりやすくおもしろかった」と語り、東京都から来た女性は「狂言を初めて見た。かたいイメージがあったが、庶民的で親しみやすかった」と話していました。
保存会の澤田弘会長は「1974年に一度寺が焼けて、衣装が焼失してしまった。役者であった自分の父親が演目を伝えないまま死んでしまっていたのでゼロから始めたが、記憶をたよりに演目を復活することは難しい」と言いながらも、「若い人に入ってもらい、新鮮な力に引っ張ってもらっている」と新しい力への期待を語っていました。