5月臨時議会を終えて 共産党府議団
日本共産党京都府会議員団(新井進団長、11人)は30日、声明「5月臨時議会を終えて」を発表しました。
全文は以下の通り。
5月26日から29日までの日程で開かれていた5月臨時議会が、30日未明に閉会した。
今議会は、正副議長の選出および議会選出の監査委員の選任、および各常任委員会、特別委員会の委員構成と正副委員長選出を行なうとともに、新型インフルエンザ対策の補正予算など11議案、および追加議案2件が提案され、第11号議案「京都府府税条例の一部を改正する先決処分について承認を求める件」、および第12号議案「職員の給与等に関する条例改正の件」の2件に反対し、他の11件に賛成した。
1、補正予算には、抗インフルエンザウイルス薬の安定確保と発熱外来設置医療機関への支援が提案された。我が党議員団は、京都でも感染が確認された新型インフルエンザの対策について全力をあげてきた。議会開会前には知事に対し、感染防止対策を柱にした申し入れを行なうとともに、開会日には、議員団の独自調査にもとづき、修学旅行のキャンセルなど、幅広い業者に大きな影響が出ている事態を踏まえ、損失補てんを含めた経済対策を求め再度申し入れを行なった。さらに商工労働観光常任委員会で、「(学校の休校などは)感染防止のためにとられた措置であり、鳥インフルエンザの際に府が独自に行なったように、収入減への補てん措置を行なうべき」と求め、ホテルへの食材納入企業でのパート労働者解雇など幅広い影響が出ていることを示し、「幅広い範囲・手法で対策を講じる」ことを求めた。理事者は「影響を受けた業種は幅広くとらえて対応する。損失補てんは、近畿の府県と同一歩調をとって、国に要望していきたい」「(府としても独自に)思い切った対策を検討している」と述べた。こうした中、最終本会議で、事業者等への緊急的な支援措置を含んだ「新型インフルエンザ対策に関する意見書」が全会一致で可決された。
2、11号議案「京都府府税条例の一部を改正する専決処分について承認を求める件」は、地方税法の改定により上場株式等の配当・譲渡益に対する軽減税率が3年間延長されたことによるもので、大資産家を優遇する証券優遇税制が盛り込まれていることから反対した。また、12号議案「職員の給与等に関する条例改正の件」は、人事院勧告を受け、京都府人事委員会が、府職員の期末・勤勉手当について「0・20月分の支給を当面凍結することが適当」とする勧告を行なったことにより、提案されたものである。
議員団は、経済危機のもと、消費購買力をいっそう冷え込ませ、「京都温め予算を組んだ」とする知事の発言にも逆行するもので、反対した。
3、議会開会日に、我が党議員団は、議長および各議員団長に対し、正副議長選出にあたっては議席数に応じた選出ルールを確立することや、長年にわたり常任委員会、特別委員会の正・副委員長が、「与党会派」によって日本共産党を排除するという異常な事態を改めるよう議会構成の正常化を求める申し入れをした。
ところが、「与党会派」の党利党略により、我が党議員団より少数会派である公明党が副議長に選出されることとなり、各常任委員会、特別委員会の正・副委員長をすべて「与党会派」で独占することとなった。
これは、選挙で示された民意を無視したもので、議会の民主的運営にも反し、とうてい「開かれた議会」とは言い難い暴挙である。我が党議員団はこの暴挙に対し厳しく抗議するものである。
しかも、正・副議長選出の調整に時間がかかり、議会日程を延長せざるをえなくなったことは、府民的にみてとうてい説明できるものではない。
我が党議員団は「開かれた議会」とするため引き続き全力を挙げるものである。
総選挙も目前となった。我が党議員団は、財界中心、アメリカいいなりの政治をただす党として、日本共産党の躍進・勝利のために全力を挙げるとともに、来春に迫った京都府知事選挙勝利に力を尽すものである。
以上