発達障害を学ぶ 高校生春討
第57次京都高校生のつどい「春季討論集会」(春討)が21日、京都市下京区のYIC京都工科専門学校で開かれ、高校生200人が集まりました。今年はドラッグやネットトラブル、雇用・進路など、高校生の直面するテーマが設定されました。
発達障害の当事者で、子どもも障害を持つ母親の笹森理絵氏が記念講演。脳神経の異常が原因で「集中できない」「計算ができない」「片付けられない」といった症状を持つ発達障害について、自身の経験から説明し、「外見ではわかりにくいもの。本人の努力で解決できない障害だが、『努力不足』と言われて苦しくなる」と述べました。
また、障害を持つことについて、「障害を持っているからといって絶望する人もいるが、『できるのか、できないのか』じゃなく『どこまでできるのか』をわかって自分の長所をいかして生きることが大切」と述べ、そのため、「障害は『理解と支援』が必要な『個性』です」と強調しました。
分科会では、「ジェンダー」「ドラッグ・麻薬」「ネットトラブル」「高校生活」「雇用・進路問題」などのテーマで討論しました。
参加した女子高校生は、「学校では教えてもらえない、初めて聞くことばかり。知らない世界を知れてよかった。笹森さんの経験を聞いて、明るくなれた」と話していました。