有馬頼底 「生命を生みだす母親は生命を育て生命を守ることをのぞみます」のスローガンの下、第55回日本母親大会(同実行委員会主催)が25日、京都市内で始まり、全国から8500人が参加しました。京都市北区の府立体育館で全体会が開かれ、有馬頼底京都佛教会理事長が記念講演しました。
 高田公子代表委員が主催者あいさつし、アメリカのオバマ大統領が「核兵器のない世界を目指す」と表明したことに平和を願う母親の思いがとどいたものと指摘。さらに取り組みを続けることと解散された総選挙で母親の願いを実現する議員を選出しようと訴えました。
 有馬氏は、「いのちの輝き それは平和であればこそ」と題して記念講演。仏教の不殺生の教えとして「虫でもなんでも生きている一つ一つのいのちに輝きがある。それを奪うなんてとんでもないこと。戦争はいのちの奪い合いで、とんでもないこと」と述べ、「日本には憲法9条があるから平和。憲法9条をまもりましょう」と訴えました。
 また、幼少のころ病弱な自身を離婚した母親が1人で育てていたことやその優しさを見ていた経験、「今、特攻隊に応募してもいい」と言う大学生がいたことなどを紹介し、大人が「仏教の慈悲の心、人間を尊重することを子どもに教え、平和な国をつくらねばならない。ともに手を携えてやっていきましょう」と呼びかけました。
 全国の母親・女性の運動が報告された後、雇用、教育、医療、福祉など様々な分野で削られる国民のいのちと暮らしを守る運動や、女性の地位向上の取り組み、平和と憲法9条を守る取り組みなどをいっそうすすめていくことを確認する大会決議とアピールを採択しました。


【動画】日本母親大会始まる 有馬頼底氏の講演に8500人