花山天文台80年記念講演会 太陽研究で貴重な業績を挙げてきた京都大学花山天文台(京都市山科区)が18日、京大時計台記念館(左京区)で創立80周年を記念する講演会を開催しました。
 柴田一成・同大学理学研究科付属天文台長が、「花山天文台80年のあゆみ」と題して講演を行いました。「初代台長の山本清一教授の時から天文台を公開し、市民や子どもたちに天文学の面白さを伝えてきた。その伝統は、07年に発足したNPO法人花山ネットワークに今も引き継がれている」と紹介。研究面では、「戦前の宮本正太郎博士が、太陽コロナの温度を正確に明らかにするなど、戦前の日本で画期的業績を残したのをはじめ、現在も太陽コロナの研究など数々の成果を挙げてきた」と同天文台の歴史を振り返り、「2010年には国立天文台岡山天体観測所に、アジア最大級の3.8㍍の光学赤外線望遠鏡を設置する計画だ。80年の歴史を踏まえ、研究分野でも、市民と科学の裾野を広げる上でも力を尽くしていきたい」と述べました。