門ゆうすけさんを語る(3) 難病患者の要求実現
門さんは91年、綾部市にある京都協立病院(当時綾部協立病院)に医局長として赴任され、6年間いっしょに仕事をしました。神経内科・リハビリの専門医の門さんに来てもらい、多くのことを実践することができました。
例えば当時、人工呼吸器を付けなければならない難病「ALS」(筋肉が萎縮・縮小していく病気)の患者さんが「自宅で暮らしたい」と要望されました。門さんの呼びかけで家族、看護師、保健師、ヘルパーさんらのチームをつくって検討し、協立病院としては初めて自宅で人工呼吸器を付けて在宅療養できるようになりました。
また、入院患者さんらと楽しみながらリハビリを行う「魚釣りゲーム」「保育園児に来てもらうクリスマス会」などの「遊ビリテーション」というものを職員といっしょに考案され、現在の療養型病棟の先がけのような、しっかりリハビリのできる病棟づくりを行ってきました。
患者さんに接する時も病気を診断するだけでなく、相手の生活や暮らしの状況を聞き、どういう治療や社会環境を作ればいいのか真剣に対処されていました。
府北部全体の医療体制が不十分で、専門外の業務も行うこともあるなど、忙しく働いておられましたが、マラソンを始めるなど思いっきり楽しんでおられました。職員にも優しく、相談しやすいので、人気がありました。うちの小林充院長も「門さんに憧れて綾部に来た」と言うほどです。
政治や思想の立場が違う人とも優しく対話できる人で、府民の命を大切にする府政を実現するリーダーにふさわしい人だと思います。
京都協立病院看護部長 後野節子さん