成宮まり子さんを語る(3) 弱者の目線に立てる
元ホームレス 安藤幸夫さん
成宮さんはおせっかいなぐらい気をつかって心配してくれる「母親」みたいな人です。私は、昨年10月まで路上生活をしていました。成宮さんには、京都駅の炊き出しボランティアでお世話になりました。今の生活があるのは成宮さんのおかげ。大変感謝しています。
成宮さんと最初に出会ったのは昨年2月。炊き出しボランティアを始められたばかりのころです。私はホームレス仲間に「新しい炊き出しが始まったらしい」と教えてもらい、京都駅に向かいました。しかし、炊き出しには大勢の路上生活者が集まっており、輪に加わりにくかった。隅の方で1人でいると成宮さんが、「困ってないですか? 何かあったら聞かせてください」と話しかけてくれました。当時の私にとって会話は、役所やハローワークの職員との「業務的なやり取り」のみでした。だから、話ができることはうれしかった。成宮さんはだれに対しても優しく接するので、炊き出しの時には「話を聞いてくれ」と人気者です。
私はその後、生活保護を受けることができました。生活が安定すると、今度は自分も助ける側にまわりたいと、ボランティアに加わりました。成宮さんのように支援できたらと、今は「目標」にしています。
成宮さんは私らホームレスのところまでおりてきて、同じ目線で話し、私らの意見を尊重して、同じスピードでいっしょに考えてくれた。今の世の中は不平等すぎます。成宮さんのように弱者の目線に立てる人にぜひ国会議員になって、政治を変えてほしい。