市田忠義のぬくもりエッセイ(2)ペギー葉山さんとの対談、その後。
「しんぶん赤旗日曜版」の新年号で歌手協会会長のペギー葉山さんと対談した。話は、歌の魅力から、原爆のこと、文化政策、在日米軍基地、介護や福祉問題にまで広がって意気投合した。読者の反響もすごかった。その一部を紹介する。
「興味深く読んだ。『南国土佐を後にして』が、高知から中国へ派遣された部隊の望郷の歌、反戦歌だとは知らなかった」。「お互いを尊敬し、平和でないと音楽や芸術が自由に表現できないとの発言に考えさせられた」。「ペギーさんは、おじいさんを広島の原爆で亡くされ、戦争に対してしっかりした認識をもっておられることに感心した」。「市田さんと同様、自分も『ラジオ歌謡』世代。今でも伊藤久男の『イヨマンテの夜』をアカペラでうたえる」、(私もうたえます)。「『ラジオ深夜便』のテーマ曲『夜明けのメロディー』が流れてきた。人生の叙情を見事に歌い上げている」。(【注】作家の五木寛之さんの作詞で、NHKラジオ深夜便のテーマミュージック)
他にも紹介しきれないほどの葉書きやメールがよせられたが、そのなかに、こんなのがあった。「せっかくペギーさんに、一度市田さんの好きな叙情歌を聞かせて下さい、といわれたのだから、“プロの前では”なんて遠慮せずデュエットで歌ったらよかったのに」。実際は歌いたかったのだが、いくらなんでもそれは、と思いとどまったのが真相だ。とにかく楽しい対談だった。(日本共産党書記局長・参議院議員)