被災地へ届け、祈りのバッハ 若手演奏家ら70人
東日本大震災の被災地に向けて祈りの演奏を届けたい――長岡京市を拠点に活動する室内楽の演奏団体「長岡京室内アンサンブル」の主宰、バイオリニスト・森悠子さんの呼びかけにこたえて、京都、大阪在住の若手演奏家ら約70人が19日、府民ホール・アルティ(京都市上京区)に集まり、バッハの「G線上のアリア」を響かせました。
会場ロビーでの演奏に先立って、演奏者と聴衆全員が手をつなぎ、被災地の苦難に思いをはせながら祈りを捧げました。呼びかけから2日間で約70人が参加。森さんは、「楽器を問わず参加を呼びかけました。音楽ができることは音ともに祈りを届けること。みなさんが思いをひとつにして集まってくれたことに感謝しています」と語りました。
同アンサンブルの友人に誘われて参加した京都芸大出身のチェリスト・片山英摩さん(26)=大阪府高槻市=は、「音楽で感動を届けることが演奏会の使命。美しい響きとともに私たちの思いを被災地へ届けたかった」と話していました。
また会場では、被災地への義援金募金(日本赤十字社)を訴えました。演奏は20日正午にも行われます。