京都市内で市田書記局長 いっせい地方選前半戦(京都府議・市議選)の告示(4月1日)を目前にした27日、日本共産党の市田忠義書記局長が京都入りし、京都市内4カ所で同党への支持とともに、東日本大震災の救援・復興と福島第一原発事故の対策、原発依存のエネルギーからの転換などを訴えました。
 市田氏は国難ともいうべき東日本大震災に「『国民の苦難軽減』と言う立党の精神で被災地の復興・救援に全力を注ぐ。いっせい地方選挙でもこの立場を貫く。今回の選挙を、国民的エネルギーを発揮して被災地の救援・復興をやりつつ、戦後最大の困難を打開してそれを通じて新しい社会を作る契機にしていこうではないか。被害と原発危機をどう打開するか国民の福祉と安全と言う地方自治体に課せられた最も大切な仕事をやりとげる政治はどうあるべきか、国民のみなさんとおおいに議論すると同時に、私たちの立場を堂々と訴えて選挙をたたかいぬく」と表明しました。
 国難にどう立ち向かうかと問いかけた市田氏は、第一に被災者の救済に全力をあげることをのべました。市田氏は26日までに同党に寄せられた募金のうち2億4000万円を被災地の岩手、宮城、福島の3県と市町村に届けたと報告。「命からがら生き延びた被災者に、燃料や食料、医療を届け、二次災害を防ぐために全力をあげる」と述べました。
 
 第二として市田氏は、「復興にどう取り組むか」と問いかけ、「一番大切なことは、生活再建、コミュニティー再建だ」と述べました。国民の総力、国家プロジェクトとして力を合わせて困難に立ち向かい復興をやりとげようと呼びかけ、「それが社会の発展の新しい歩みにつながる」と強調しました。
 では財源はどうするか―。市田氏は大企業・大金持ちの減税の中止、在日米軍への思いやり予算をやめさせ、政党助成金の廃止、などをあてようと訴えました。
 第三に市田氏は福島原発の危機回避を最優先にして、あらゆる知恵の結集を訴えました。その上にたって原子力行政、エネルギー政策の抜本的な転換の国民的議論を始める時と強調。
「福島原発事故は『想定外』の事故ではない」と強調した市田氏は、「安全神話をふりまいて、安全対策をなおざりにしてきた人災、政治災害だ」と訴えました。
 燃料冷却装置の壊滅的打撃については、2007年に同党福島県委員会が東電に強く改善を求めていたことや国会で吉井英勝衆院議員が何度も指摘してきたことを紹介。「なんら手を打たれてこなかったことが問題」とのべ、(1)全国の原発の総点検(2)民主党政権が決めた14基の原発新・増設の中止(3)強力な権限と体制をもった原子力の規制機関を創設、などを提示。原発依存から自然エネルギーへの転換を決断する時とのべました。
 市田氏は京都では久美浜、宮津、舞鶴での原発計画を府民と日本共産党の運動でストップさせた実績に確信をもとうと呼びかけ、京都市の防災計画が自己責任を基調にしていることを批判。「かつて蜷川府政は府民の命と暮らしを守るのが府政の任務とうたっていた。府民の命と暮らしをまもる政治を、福祉と防災に強い町をつくりあげよう」と訴えました。

 市田氏は、西大路七条(下京区)、西大路四条(右京区)、千本今出川(上京区)、洛北交差点(左京区)の四カ所で訴えました。各街頭演説では、西脇いく子(下京)、かみね史朗、島田けい子(以上、右京)、さこ祐仁(上京)、梅木のりひで、みつなが敦彦(以上、左京)の各府議候補と、山中わたる(下京)、岩橋ちよみ、西村よしみ、山田こうじ(以上、右京)、くらた共子、中村さとる(以上、上京)、ひぐち英明、加藤あい、とがし豊(以上、左京)の各京都市議候補も訴えました。