郡山市震災被害 障害者共同作業所などの全国組織「きょうされん」の京都支部は東日本大震災の被災地へ3人のボランティアを派遣しています。福島県郡山市内で障害者の安否確認や生活支援に取り組んでいる、粟野賢さん(27)=長岡京市・障害者福祉サービス事業所あらぐさ=の現地報告を紹介します。
 郡山市はライフラインも復旧し、ガソリンも手に入り、日常を取り戻したように思えます。ところどころ、写真のようにブロック塀が崩れたり、墓石が倒れるなどしています。
 今日から、「被災地障がい者支援センターふくしま」の活動に加わり、障害者の実態調査のため郡山市内の避難所をまわり、聞き取りを行っています。
 郡山市には、福島第一原発の事故の影響で、20キロ~30キロ圏内の自治体から避難してきた方が多いという状況です。浪江町から避難してきた方は、「地震の直後、浪江町の小学校に避難したが、その2日後に原発事故の影響で郡山にきた。避難所から避難所への移動は大変です。高校生の子どもがいるが、浪江町の学校に戻れる見通しはなく、今後どのような形で授業を再開するのか方針が決まっていません。しかし、行政からは明日には別の避難所に移ってほしいと言われています。せめて、子どもの学校の方針が決まるまで待ってほしい」と話しています。
 地震、津波に加え、原発事故により、いつ地元に戻ることができるのかわからないというストレスが、福島県の被災者が抱える大きな問題となっています。