宮城での救援活動ルポ(8) 泥の中から10万円
民青同盟京都府委員会(加藤伸太朗委員長)の被災地・宮城県での救援ボランティアに同行している京都民報社・西山頌秀記者の現地ルポです。
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21日は朝から小松正幸さん(50)宅で、泥のかきだしや荷物を運び出す作業をしています。
小松さん宅は海から約1キロの地点に位置しますが、このあたりまで港の船が流されてきています。小松さんは塗料店を経営し、1階は店舗、2、3階が住居です。津波は2階まで押し寄せました。さらに地盤沈下で家の壁が10センチほど裂けました。
3階からたんすを運び出し、店舗の泥のかきだし作業に入りました。
泥は重油や塗料用シンナーなどが混ざり、黒くずっしりと重たくなっています。スコップですくった瞬間、悪臭が鼻をつき気分が悪くなりました。
かきだしている最中、10万円が入った紙袋を発見。小松さんは「あきらめていたのでうれしい」と喜びました。
本田さんは「泥は重たくてかき出すのに大変。途方もない量で、もっと人出が必要だ」と話しています。午後も泥のかき出しを続けます。(15時)