ヘラオオバコ 加茂川の上流から下流の鴨川までの河川敷はよく整備され、老いも若きもたくさんの人たちが散策やジョギングに通勤・通学を楽しんでします。整備された河川敷の端には、イグサ科、イネ科、スイバ科、ヒユ科やオオバコ科など様々な野草ががんばって自生しています。
 写真はちょうど九条大橋あたりで、JR奈良線の鉄橋も見える鴨川右岸(西側の河川敷)に自生するオオバコ科のヘラオオバコ(ヨーロッパ原産で、幕末のころの日本に渡来したらしい)です。先端の5~8センチほどの円盤状の白い花穂(雄しべ)をつけて、下の方から上の方に順番に咲き上がっていくとてもおもしろい野草です。
 また付近にはキク科の白いヒメジョオンが石垣などいたるところに可憐(れん)な花をたくさんつけています。野草はあまり目立ちませんが、散策の折りにはちょっと目をやれば鴨川の四季をいっそう楽しめます。(仲野良典)