いまこそ原発を問う連続講座 東日本大震災から3カ月となった11日、京都市南区で、地震による「原発震災」の危険性に警鐘を鳴らしてきた地震学者の石橋克彦神戸大学名誉教授が講演しました。市民や宗教者らでつくる「いまこそ原発を問う連続講座」実行委員会の主催で、約300人が参加しました。
 石橋氏は、「原発震災を二度と繰り返さないために 今こそ『原発フリー』の日本を再生しよう」と題して講演。事故後も原発の〝安全神話〟に基づく安全対策が進められようとしていることにふれ、原発は「未完の技術」である上、活断層がないところでも地震は起きており、しかも備えるべき最大級の地震は我々の想定をはるかに超えると指摘。日本が世界の中でも地震多発地帯にあり、その上に原発を立地していること自体が間違いで、「地震列島では原発がないことが国民にとって本質的な安全」とのべました。
 また、07年7月の新潟中越沖地震で柏崎刈羽原発が停止した際の揺れと今回の福島第一原発の受けた揺れについて「周期が長く原発機器にダメージを与えた」と地震動にも注目すべきだと述べました。
 今後の予測される東海や紀伊、四国沖などでの地震発生について「近い将来、起こる可能性がある。原発震災による破滅を避けるため、危険性の高い原子炉から順次廃炉にし、原発震災に見舞われる確立を段階的に下げていく道筋を真剣に考えてほしい」と訴えました。
 参加者らは講演会後、京都駅前の関西電力前で、「安全な電気がほしいだけなんです」「若狭の原発をなくして下さい」などと書いた紙を掲げて、アピールしました。