京都会館を守ろう 住民団体が館内見学会
京都市が進める京都会館(京都市左京区)の全面建て替え計画に反対する「岡崎公園と疏水を考える会」は13日、同会館内の見学会を開き、市民ら200人が参加しました。
日本を代表する近代建築の一つである同会館(故前川國男氏の設計)の価値を学ぼうと開かれたもので、京都工芸繊維大の松隈洋教授(近代建築史)が館内を案内しました。
松隈教授は故前川國男氏が設計した同会館は「建物と東山の景観を調和させるため、様々な工夫が設計には行われている」と強調。「第1ホール、第2ホール、会議棟は、内部に入るとすぐにゆったりとしたピロティが広がり、壁一杯の窓からは、広々とした風景が見渡せる仕組みになっている。建物の持つ優れた点を、建て替え計画は壊してしまう」と指摘しました。
見学会後、シンポジウムが開かれ、松隈氏と「京都・まちづくり市民会議」事務局代表の中島晃弁護士が講演しました。両氏は「京都会館を市民の手で守っていこう」と呼びかけました。