シベリア抑留者へ謝罪を 池田さんが講演
「戦争遺跡に平和を学ぶ京都の会」(福林徹代表)は23日、中京区で「アジア太平洋戦争70周年平和講演会」を開催しました。8月2日から始まる「平和のための京都の戦争展」のプレ企画として戦争の記憶を次世代に引き継いでいこうと取り組まれたもの。
シベリア抑留を体験した池田幸一さんが講演し、抑留の体験や抑留者の戦後補償などについて話しました。
抑留体験を語ることは「生き残った者の義務」と切り出した池田さんは、抑留者への国の賠償が2010年まで行われなかったことについて、「アメリカなどの他の国では捕虜になった国民に政府は補償金を支払っている。しかし私らの補償金を求める運動でようやく日本は最近支払うことになった。自国の政府に抗議し、運動することが情けなかった」と話しました。
また、運動により政府が補償金を支払ったことについて、「戦後多くの帰還兵が戦後補償をめぐる問題を抱えている中で、この問題に風穴を開けたことは大きな誇り。しかし未だに政府からの謝罪はない。私達が1番欲しいのは謝罪だ」と強調しました。
フィリピン戦に参加した元日本兵と、戦争被害者のフィリピン人の証言を納めた映像(NPO法人ブリッジ・フォー・ピース制作)の上映と元海軍兵士で真珠湾攻撃やミッドウェー海戦を経験した滝本邦慶さんの講演も行われました。