被災地・石巻で人と人との温かい絆に涙 京建労伏見支部のボランティア
京建労伏見支部は、16、17の両日、宮城県・石巻市内でのボランティア行動にとりくみました。多くの組合員や地域の方の救援物資350点以上と焼肉・ご飯・フランクフルト・かき氷を携え、15日夜に出発した支援隊は総勢29人。バス・トラックを夜通し走らせ、16日午前7時頃に現地到着しました。
伏見支部での災害救援行動は支部の伝統となっており、阪神大震災・新潟中越沖地震などの集団的なボランティアは今回で4回目です。これまでのカンパは、890人から1,985,245円とこれまでのカンパ史上最高の金額となりました。
16日は石巻水明地区の仮設住宅広場に支部旗(ノボリ)を立てて、炊き出し・無料物産サービスを行いました。ご飯70キロ・焼き肉80キロに、500人ほどが列をつくり一日で完食。米・生活物資の無料配布、かき氷を求めての行列を含め、三重の列ができました。 炊出し開始とともに大量のハエがたかり、その対応に苦慮しながらの炊出しで、現地の厳しい実態も痛感しました。 広場の片隅では医療班として参加した搗頭さん・井田さん(いずれも綾部市議)による健康相談や、久守・本部技住対部長による住宅相談が行われました。
炊出し終了後、石巻の被災地区を現地の人の案内で視察に回り、焼き焦げた小学校や廃墟を目の前に、みんな無言に…。そのまま放置された壊れかけの住宅や建物に無造作に張られた「連絡済」の貼り紙など、4ヶ月たっても復興が進んでいない現状が見てとれました。
17日は、石巻市内住宅街の側溝の泥そうじを行いました。津波が運んできた汚泥は側溝の至るところに沈殿しており、これをかき出し、水通しをよくするもので、炎天下、男性も女性も汗だくになって作業しました。近隣住民からは「水道を使ってください」「冷たいお茶をどうぞ」との温かい心配りにふれることができ、仲間からは「遠くて大変だったが、来て良かった」との感想が寄せられました。側溝の泥かきは、建築職人の力強い仕事ぶりに現地の人から感激の声も上がりました。現地の厳しい現状を目の当たりにするとともに、現地の人の感謝の言葉と笑顔に、人と人との温かい絆の素晴らしさに、涙する人もいました。
また、当日現地で配ったアンケートが帰ってきており、「真心が嬉しいです。親・妹等3名亡くなり、家・車もダメになった。そんな中での初めて炊き出しをいただき、本当にうれしかった」「暑さ厳しい時間帯にいろいろ心配いただき、すべてを一瞬にして失った私として心よりお礼申し上げます」などの声が寄せられました。(村瀬宏典)