「超」大型店進出 まちづくりピンチ
「京都 1998年の大店法(大規模小売店舗法)が廃止されて以後、京都府内各地で大型店の進出が相次いでいます。店舗面積が6000平方メートルを超える「超」大型店も数多く、商店街の衰退や地元中小スーパーの廃業を引き起こし、進出先の自治体の商業振興やまちづくり計画にもマイナス影響を与えるなど深刻な事態となっています。
民報大型店問題取材班」の調査によると、同法廃止後、府内に進出した「超」大型店は24店舗(予定、計画含む)。20000平方メートルを超える巨艦店も8店舗を数え、巨大化が進んでいます。出店地域は主に京都市内と八幡市、宇治市、相楽郡木津、精華両町など府南部が中心。府北部では舞鶴や福知山、野田川町でいずれも10000平方メートル超店舗の進出(計画)となっています。
こうした事態に進出先の自治体には深刻な影響が現れています。食品スーパー併設の府内最大級のホームセンター(29970平方メートル)が05年10月、1カ月後に20000平方メートルの総合スーパーが相次いで開業した八幡市。お年寄りや障害者が利用する身近な商店の廃業の危機が叫ばれ、市が影響調査を実施しました。城陽市では05年11月にJR城陽駅近くの食料品スーパーが自己破産で閉店。周辺地域への相次ぐ大型店出店による客数、売り上げ激減の影響をもろにかぶったものです。スーパー周辺は市が商業地域として発展させようとまちづくり計画に位置づけていた地区で、「想定外」の事態に市民生活に深刻な影響を与えています。
(「週刊しんぶん京都民報」2005年12月4日付に特集記事と「大型店一覧表」を掲載)