イラクの現実を学ぶ 同志社大新入生歓迎講演
同志社大学の教員・院生・学生でつくる新入生歓迎講演会実行委員会は16日、京田辺市の同大学京田辺キャンパスで、出原政雄法学部教授とフォトジャーナリスト・久保田弘信さんを招いた講演会「イラクの現実と日本の進路、憲法9条」を行い、新入生など約50人が参加しました。
久保田さんは、イラク戦争開戦前に現地入り取材した際のビデオを上映しながら、米軍作戦のために治安や生活が非常に悪化していることや自衛隊への反発が出ていることなど、イラクの現実について紹介。「テレビはほとんどアメリカサイドからの報道。現実を知ることをやめないでほしい」と訴えました。
出原さんは、アメリカが「イラクに自由をもたらす」として起こしたイラク戦争を民族自決権の侵害と批判。世界的に軍事同盟が機能停止・解体する一方で憲法9条の国際的評価が高まっていることを紹介し、「現実を多面的にとらえることで問題を正確に評価できるようになるのでは」と問題提起しました。
参加者からは「生のイラク市民の声が聞けるチャンスはなかなかないので、とても面白かった」「やっぱり9条は守っていかねばならないと思った。小泉政権をはっきりと批判する先生の話を初めて聞いたので新鮮だった」などの感想が寄せられました。(I)