京都国立博物館が昨年度購入や寄贈で収集した絵画や染織など26作品を一堂に公開する「特別陳列 新収品展」が5月31日から始まり、7月2日まで開かれます。
 絵画では桃山時代に狩野永徳の父の松栄が描いたとされる「釈迦堂春景図屏風」は最近、北欧で発見され、修理が施された貴重な作品です。釈迦堂は洛西の清涼寺で、渡月橋へ通じる門前町や西には二尊院が描かれ、参詣する人や店の商人が生きいきと表現されています。学芸員によれば、「非常に良い状態で発見された珍しい逸品。二曲一隻だが、公になればもう一対の屏風が見つかる可能性もある」と話しています。
 また「四区袈裟襷文銅鐸」は弥生時代の作品。同じ石の鋳型で作られた7個の中で一番古い銅鐸と言われています。このほか、徳川家康が着衣していた鎧の下に着る下着や桃山時代に作られた世界で十数個しかないイエズス会の紋章入りの南蛮漆器など珍しい美術品が並んでいます。
 午前9時半から午後5時。月曜日休館。大人420円、大高生130円、第2・4土曜日は無料。問い合わせ先はTEL075・525・2473(テレホンサービス)。