『絵で見る祗園祭のすべて』発刊
祗園祭の魅力を400点の写真を使って解説した「写真で見る祗園祭のすべて」がこのほど出版されました。著者は、まつり研究家の島田宗志さん(西京区在住)、写真は写真家の西山治朗さん(向日市在住)が担当しました。
祗園祭では、よく知られる宵山や山鉾巡行以外に、神輿(みこし)に関わるものまで7月いっぱい様々な行事が行われますが、それらを細部までていねいに紹介しています。
神輿については、八坂神社を出発する神幸祭(17日)から戻ってくる還幸祭(24日)までの運行ルートを図で示しているほか、「神輿のみどころ」と題した記事も掲載しています。また、神幸祭と還幸祭の際、神輿とともに巡行供養する「久世駒形稚児(くせこまがたちご)」(京都市南区)についても解説しています。
山鉾については、全山鉾町の懸装品を掲載。一般では見られない天井絵や、見過ごしてしまうような小さな飾り金具まで、歴史を含めて紹介しています。巻末には祗園祭の年表や、明治以後の巡行の写真も載せています。
また、全編に英訳がほどこされ外国観光客にもわかりやすいものになっています。
島田さんは「祗園祭のガイドブックで、神輿のことまで解説したのは初めだと思う。祗園祭を初めて見る人でも魅力を知って楽しんでもららいたい」と語っています。
西山さんは「祗園祭では山鉾巡行と神輿渡御それぞれが大切だが、両方を紹介することが出来た。多くの人たちが祭に関わっていることを知って欲しかった」と話しています。(光村推古書院、四六判、151ページ、1900円+税)