20060917-08.jpg 二条城内の緑の園で鷹師による放鷹術(ほうようじゅつ)の実演(写真=衣装の股引、脚絆に鳥打ち帽スタイルは明治以降の鷹匠の正装)が16日に行われ、見学者から感嘆の声があがりました。
 鷹狩りの発祥地は中央アジア4000年前の遊牧民からで日本には1700年前、4世紀ごろに伝来。仁徳天皇が鷹狩りに関する役所をつくって専門職として確立していたとのこと。平安時代を経て戦国時代の信長、秀吉、家康も手厚く鷹匠(たかじょう。鷹師とも)を庇護(ひご)。一時衰退しましたが吉宗が放鷹制や鷹匠職を復活させ、その地位は大身旗本に匹敵させました。戦後、1983年に日本放鷹協会が発足して伝統的な諏訪流の鷹狩りを受けついでいます。
 当日は、日本放鷹協会(会員=70人ほど)の会員8人(内女性1人)で実演。野廻り、振り帰り、渡りなど鷹匠と鷹が一体となって颯爽(さっそう)と飛行する姿や模擬ウサギが逃げるところを鷹が急飛行して足と嘴(くちばし)で捕らえるところが披露されました。「鷹ってすごく賢い鳥やね」や「ほんと見事な飛行をみせてくれてとても感激」などの声が寄せられました。11月12日(日)午前10時と午後2時の2回の放鷹術が二条城で演じられる予定です。(仲野良典)