文人隠棲の地洛北の修学院界隈にも秋の訪れが感じられます。写真(２０日撮影）は中国詩家３６人の肖像が掲げられいる詩仙堂の園庭に咲く彼岸花（曼珠沙華とも）。四季折々の花を咲かせる園庭の秋は藪藍・水引・擬宝珠の花に珊瑚樹の赤い実の房など１０数種類もあります。京を訪れた若い女性たちや連れ合いが広間に座り込んで園庭を眺め秋の一時を味わっています。
　　詩仙堂界隈はほっそりとした車が通らない静寂な住宅の小径が続きます。本願寺北山別院・金満寺・圓光寺・西圓寺・清賢寺・蔓殊院・修学院離宮・赤山禅院・隣好寺、そして清流高野川を挟んで蓮華寺・三明院に三宅八幡宮など由緒ある寺社が僅か６．２㎞ほどの道程に佇（たたず）んでいます。深まる秋には比叡山をバックにした見事な紅葉につつまれることでしょう。（仲野良典）

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