談合の返還金を環境保全に使って
京都市が左京区市原野に市東北部クリーンセンター焼却炉を建設した際に談合が行われたとして、周辺住民らが川崎重工を相手取り、違法に支出された公金の返還を求めていた裁判で14日、大阪高裁が川崎重工に損害金などを市へ返還するよう命ずる、住民勝訴の判決を言い渡しました。
判決は、談合による市の損害額を契約金額の8%(京都地裁判決では5%)と認定し、川崎重工に18億3120万円の損害金などを市に支払うよう命じたもの。弁護団(飯田昭事務局長)によると、8%の談合認定は、割合としては過去最高となります。
判決に、野村代表は「画期的な判決。大企業が当たり前のように行っていた談合を許さず、大企業に社会的責任を果たさせる方向へ、住民の力で動かせた」とコメントしています。
判決を受け、「市原野ごみ裁判をすすめる会」(野村政勝事務局長)が21日、返還金を環境保全に使うことなどを求め市に要望書を提出しました。
21日の要望書の提出は、市環境局適正処理施設部管理課に行ったもので、地元住民9人が参加。▽市民の立場に立って、川崎重工に損害賠償を求めること▽返還金をもとに「環境基金」を創設し、環境保全を図ること▽地元の環境対策に配慮すること、などを強く求めました。
日本共産党の樋口英明京都市議が同席しました。