日本映画の巨匠・故溝口健二監督の「雨月物語」「山椒大夫」「近松物語」で助監督を務めた田中徳三監督が29日、立命館大学で溝口監督の映画製作に関わるエピソードなどを語りました。同大学で日本映画史を研究している冨田美香助教授のゼミで招かれたものです。
田中氏は、学生たちに脚本を見せながら、妥協を許さない溝口監督の撮影姿勢について振り返り、「プランの段階ではOKを出しながら現場でひっくり返したり、無茶なことも多かったが、純粋にいい映画を撮ろうと夢中になっていた監督の純粋さにみんなひかれ、ついていった」と語りました。