社会を人間的なものに作り変える 上掛氏が講演
伏見の年金者組合・社福推進協・生健会・城南診療所・同友の会・京退教などの共催で社会保障や社会福祉などについての学習会が3日、京都市伏見区の京エコロジーセンターで開催されました。小泉政権の5年間で公的な介護保険や医療保険に社会福祉に税金など庶民にとってとりわけ高齢者にとっては激痛で、憤り・グチ・怒りいっぱいで33名が参加し熱心に学習しました。
京都府立大社会福祉学部教授の上掛利博先生が「福祉とは何か?」と題して講演。社会保障や社会福祉の現状や基本的な考え方などわかりやすくていねいに解説されました。
講演では、自立支援という名の貧困な福祉や格差社会、そしてワーキングプア問題など小泉流の個人責任論を批判されました。ノルウェーやスウェーデンなどにおける福祉、女性の地位や子どもたちの教育の考え方や実状を紹介され、市民自身の手によって「自分たちが主人公になって社会を人間的なものにつくりかえるというロマンにあふれた取り組み」こそが福祉の基本であり、今日強く求められていると強調されました。
聴き入る参加者の多くは非人間的な現状報告に「ひどすぎる」とか恩恵ではなく人間らしく幸せに生きていく21世紀の権利だとの位置づけに「そうなんや」とつぶやいたり同感の首を振ったり熱心に勉強しました。「貴重な資料をもう一度良く読んで勉強しましょう」との参加者の発言にも大きな拍手があり「智は力」になった中身ある学習会でした。(仲野良典)