中核市・奈良の実態学ぶ 合併を考える会
2市2町(宇治、城陽、宇治田原、井手)の合併推進の理由に掲げられている「中核市」をテーマした、合併問題を考える学習会が11日、宇治市内で行われました。主催は「合併を考える会(代表永良系二龍谷大学教授)」。
2002年4月に全国で29番目の「中核市」になった奈良市から、日本共産党の原田栄子、西本守直両市議が招かれました。
両氏は、中核市になったことで、「元県の保健所だった建物を年間3000万円で借りて、市の保健所にした」、「合併特例債を利用して、JR奈良駅前の土地を80億で買い取り、40億円かけて建設するなど、自治体規模が大きくなり無駄な公共事業に財政投資が行われている」、「奈良市に合併された2つの村では、国保料などが奈良市と同額になり、負担増になった」などの実態を報告しました。
すでに、2市2町では合併に向けて任意合併協議会が設置(06年7月)され、久保田宇治市長が「合併の目標として、将来的に中核都市を目指す」と議会で述べるなど、中核市化を目指しての合併が進められています。ところが2市2町が合併しても人口は29万人にしかならず、中核市の要件の30万人には達しません。城陽市ではこの5年間で2000人以上人口が減るなど、将来にわたって30万人を超える保障はありません。(宮本繁夫)