23日から26日まで、恒例の11月祭(学園祭)が開催されている京都大学キャンパスで、「憲法60周年 Peace9フェスタ」が催されました。「左京・九条の会」のよびかけで、地域・職場・分野の「九条の会」が集まって実行委員会をつくり、「九条の会・京大」との共同で実現したもの。25日にはメイン企画の郡山総一郎氏の講演会が開かれ、会場いっぱいの150人が熱心に耳を傾けました。
 「イラク人質事件」の当事者としても有名な郡山氏は、フォトジャーナリストとして世界の紛争地などに入り、「被害を受けた側」の立場で写真を撮り続けてきました。「私たちと何ら違わない普通の人たちが殺されている」「そういう人たちは“犠牲者”ではなく“被害者”だ」など、生々しい写真を示しながらのお話は抜群の説得力があります。戦闘や空爆による“被害”だけでなく、貧困による児童労働、臓器売買、児童買春、HIV感染にまで話は広がり、参加者はメディアが伝えない「戦争の真実」に圧倒されていた様子でした。
 「Peace9フェスタ」では、講演会のほかに四日間を通してさまざまな展示やパフォーマンスが行なわれました。各「九条の会」の活動を紹介したニュースや手作りグッズ、戦争体験を伝える絵画・写真・遺品などが所狭しと展示され、なかなか壮観です。連日数十人から百人以上が訪れ、映画上映やミニライブ、絵本の読み聞かせなども好評でした。
 実行委員会では、こうした共同のとりくみの成功を確信に、引き続き「九条の会」の運動を広げていこうと話し合っています。(原俊史)