市民意見を公募中(28日まで)の京都市の新しい景観政策の素案「時を超えた光り輝く京都の景観づくり」に対して、「まちづくり市民会議」は27日、「画期的な意義を持つ」と評価し、速やかな実施などを求める意見書を市に提出しました。 11月に発表された新「景観政策」素案は、▽「田の字」地区の高さ制限を現行45メートルから31メートルに引き下げるなど市街地全域での規制見直し▽歴史的市街地全域を景観法に基づく「景観地区」に指定▽世界遺産周辺の歴史的環境と眺望景観の保全▽屋外広告物の大幅規制強化―を盛り込んだもので、07年度中の早期実施を予定しています。
 意見書では、景観政策の抜本的見直しを行ったことについて、「画期的な意義を持つもので、積極的に評価すべきもの」として、速やかな実施を要望。
 同素案に対して、マンション関連事業者などから反対意見が出されていることについては、既存マンションは適法とされ、建て替え時には市の支援が行われることから、「必ずしも財産権を侵害しない。反対意見はまったく身勝手」とのべています。
 この日は、同会議代表の木村万平氏、中島晃事務局代表、辻昌秀事務局長が市都市景観部景観企画課に意見書を提出。木村氏は、建物モデル案が後ろに行くほど高くなる“表低裏高”となっていることを市中心部の建築様式に合わないと注文をつけながらも、「全国の模範となる優れた素案。遠慮なく速やかに実施してもらいたい」とのべました。