DVDでよみがえる記録映画「日本の憲法」
42年前、憲法改悪阻止を呼びかけるために京都で製作された記録映画「日本の憲法」(京都改憲阻止映画製作普及実行委員会、28分)のDVD版がこのほど完成しました。
記録映画は、内閣憲法調査会が1964年、改憲の内容を含む最終報告書を提出し、翌年には憲法をクーデターによって破棄する方針を含む秘密計画が国会で暴露されるなか、改憲阻止の一点での共同の運動の広がりを収録したもの。
今は故人となられた末川博立命大総長、田畑忍同志社大教授、細野武男立命大教授をはじめ、現在同志社大名誉教授の井ケ田良治氏らの各種集会での講演を収録。各階層からの意見として宮内裕京大教授、蜷川虎三知事、日本キリスト教団宇野勇次牧師、大西良慶清水寺貫主、住谷悦治同志社大総長、太田薫総評議長らが語っています。
講演の間に、東京大空襲、幣原内閣打倒のデモ、憲法発布、日教組大会、国鉄労働者のたたかい、5・30事件、朝鮮戦争、サンフランシスコ講和条約、安保闘争などの映像も織り込んでいます。
製作にたずさわった堀昭三さん(79)=写真=が、「一人でも多くの人に見てもらいたい」とフィルムを保管し、DVD化にこぎつけたもの。
小林武愛知大学法科大学院教授は「明文改憲に向かう動きが、いよいよ奔流をなすに至っている。そうした今こそ、60年代の改憲阻止運動の原点を知ることは不可欠であり、とくに九条の会運動の一層の発展にとってもきわめて有益である」と評しています。
1050円。問い合わせ先=かもがわ出版TEL075・432・2868。