「病気には見えへん」「もっと仕事探せ」 申請拒否のむごさに怒り
生活保護問題対策全国会議設立記念集会(3日)では、「水際作戦」の被害経験者や母子加算削減の取り消しを求める「生存権裁判」の原告らが生活保護行政をめぐる現状とたたかいの経験を語りました。
現在、全国各地で生活保護を受けようと思っても、福祉事務所で申請させずに追い返す「水際作戦」が横行しています。集会では、夫を亡くした女性が、病気で働けなくなり生活保護を受けようとした際、市役所から息子夫婦に無断で「扶養届」が送られたり、申請前の「検診命令」が出されるなど違法・不正な対応を受け、家の電気を止められるまでに追い込まれた経験を語り、「私のような人を2度と出さないようにしてほしい」と訴えました。
別の男性は、窓口を訪れる度に担当職員から「私には病気に見えない。医者が何といおうと関係ない」「ハローワークにもっと通いなさい。仕事はいくらでもある」などの言葉を浴びせられ続け、4回目にして申請・受給できた経過をのべ、「人を人と思わない言い方に驚きと憤りを覚えた」と話しました。
京都「生存権裁判」の原告、辰井絹恵さんが松島松太郎さんとともに訴えに立ち(写真)、「4月から母子加算がなくなり生活に余裕がありません。高校生の子どもがおり、今は本当に何を削っていいのか分かりません。裁判への支援をよろしくお願いします」と呼びかけました。