西口文学、「廓」「山宣」の舞台を歩く
「西口克己文学を顕彰する会」(松尾孝・代表世話人)は、17日、京都市伏見区で「西口克己文学散歩」を行い、関係者や西口文学ファンなど23人が参加しました。この「会」は、『廓(くるわ)』『山宣』『祇園祭』などの小説で知られる作家で、日本共産党の京都府議・市議もつとめた故・西口克己氏の文学を顕彰しようと、西口氏の命日にあたる本年3月15日に結成されたものです。そのオープニング企画となった「文学散歩」では、右翼のテロで刺殺された戦前の労農党代議士・山本宣治の研究家である小田切明徳氏の案内で、『廓』『山宣』の小説の舞台になった中書島や大手筋商店街界隈を散策しました。1928年の総選挙で京都2区から当選した山本宣治の選挙事務所が置かれた法性寺(すでに廃寺)跡地にある毘沙門天の小さな祠(ほこら)を見ながら、参加者は当時の不屈のたたかいと、山宣を描いた西口氏に思いをはせていました。
今後「顕彰する会」として、「西口克己文学碑を建てる会」とも協力し、西口文学に親しみ顕彰する企画を進めることも申し合わせました。(黒崎夏彦)
《「西口克己文学を顕彰する会」連絡先。TEL075・647・0048。そうぞう館・黒崎》