75社が温室効果ガス排出量増加 共産・富樫京都市議追及
4月の京都市議選で初当選した日本共産党の冨樫豊京都市議(左京区)が11日、初の代表質問に立ち、地球温暖化対策や災害時の避難対策について桝本市長にただしました。
冨樫議員は、京都市の温室効果ガス削減目標が2010年までに90年比で10%減でありながら、03年時で2・9%増となっていると指摘。地球温暖化防止条例で、大規模事業所に排出削減計画・報告書を提出させる仕組みをつくりながら、05年度に提出した169社中75社が逆に排出量を増加させていることが背景にあるとして、「削減計画書が増加計画書になっている」と追及しました。高橋修地球環境政策監は、排出量削減のすすまない事業者について、「現地調査や実務担当者との面談を通じて、削減に向けた具体策の提案や助言を行う」と答えました。
また、地震など大規模災害時に、避難が困難となっている人を特定する「緊急安全調査」について、現防災計画の避難所で名簿を照合する方法では、「対応が後手に回る危険がある」と指摘。全戸の防火訪問を行う消防署と保健福祉局が連携し、あらかじめ自力で歩くことができない人や障害のある人などをリストアップして、災害直後に地域自主防災組織に提供する仕組みづくりを求めました。答弁した上原任副市長は、「避難困難者の安全確保は非常に重要。災害時要援護者名簿の作成に向け、保健福祉局と消防局が共同して検討を進めている」とのべました。