昨日までの猛暑はどこへやら、一気に秋深まった9月末。道行く人もほとんどが長袖に衣替え。京都周辺の田圃のあぜ道、河川堤防や墓地などに咲く彼岸花も最盛期を過ぎて秋を迎えました。
 写真は伏見の東高瀬川(新高瀬川)の河川敷に群生する彼岸花。彼岸のころに咲くことから彼岸花と言われていますが、他にカミソリバナ、マンジュシャゲ、ショウキズイセンやナツズイセンなどいろいろな別名があります。赤、黄、白、ピンクととてもキレイですがシビトバナや捨子花や天蓋花とも言われ何となく暗いイメージで生け花などには敬遠気味。花ことばも「悲しき思い出」。
 しかし学名の Lycoris radiata のリコリスはギリシャ神話に登場する海の女神に由来すると言われるし、マンジュシャゲ(曼珠沙華=インド語の音写)は天上に咲く花で、こころを柔軟にするといいます。(仲野良典)