第57次京都教育研究集会 「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい実行委員会」主催の第57次京都教育研究集会が10、11の両日、京都大学を会場に開催され、のべ450人が参加しました。
 テーマは「みんでつくろう! 憲法・子どもの権利条約がいきる学校と教育を。競争と格差づくりのための教育ではなく、すべての子どもを人間として大切にする教育を」。ベテランの教職員に混じり若い教職員の参加が目立ちました。
 開会あいさつで実行委員会代表の藤本雅英京教組委員長は、今次教研が、教育をめぐる激動の中で開催されたことを指摘し、「“もっと良い授業をしたい” “もっと良い先生になりたい”など当たり前で根元的な願いに応える活動」だと強調。「教職員・父母・府民の共同がいっそう広がる場として成功させよう」と新たな前進を呼びかけました。
 和光大学の梅原利夫人間科学部学部長が、「改正教育基本法制下での学習指導要領改訂と学力問題」と題して講演。梅原さんは、4月に行われた全国一斉学力テストが、文科省の教育路線を追認するために仕組まれたものであり、ランク付けをして一層の競争教育をあおるものだ批判しました。そして、子どもたちに日々接している教職員の自主的で創意工夫をこらした教育実践こそが、教育を権力で抑圧し諸悪法で縛ろうとする文科省などへの対案だとのべ、「自覚と誇りをもつことが大事ではないか」と話しました。
 2日目は教科・問題別で28の分科会が開かれ、実践報告にもとづく、熱心な討論がされました。(仲野良典)