宇治橋と桜

雨にけぶる朱塗りの橋と桜並木

宇治河岸の桜
2000本の桜が川岸を彩る
宇治川舟
ゆったりと宇治川を行き来する観光船

 宇治橋から上流の宇治川沿い(宇治市)に植えられた2000本の桜が、盛りを迎えています。
 7日はあいにくの天気でしたが、雨に霞む朱塗りの橋やぬれそぼるソメイヨシノの淡いピンクの花々が、晴れの日とはひと味違う、幻想的風景をつくり出していました。
 訪れた観光客らは船上から、「源氏物語」にも登場する宇治橋をゆったりと眺めながら、川面に散る花びらや、咲き誇る桜並木を楽しんでいました。
 夜はライトアップされた桜が川面に写る姿も艶やかです。

桜スポットDATA

  • 住所:宇治市宇治塔川
  • 交通:JR宇治駅から徒歩10分
  • 開花状況:満開
  • 京都人的メモ:源氏物語の巻名としても有名な「橋姫」とは、この宇治川の女神のこと。姫は流れの急な川の瀬におわし、人々の穢れを運び去ってくれると信じられていました。日本三古橋のひとつといわれる宇治橋ですが、現在の宇治橋は1996年に架けかえられたもの。橋の西詰から三つ目の柱間には「三の間」という張り出しが設けられていますが、これは宇治橋独特のもので、橋姫を祀った祠の名残りといわれています。この「三の間」から汲み上げた水は名水とされ、秀吉などが茶会に用いたと記録されています。
    近くには平等院や、宇治の抹茶の風味を生かした名物・茶団子の店も多数あり、見ても食べてもよしのロケーションです。今年は「源氏物語」千年紀にあたり、物語ゆかりの地・宇治では、さまざまな記念グッズ販売や催しが盛りだくさん。この機会に宇治観光に出かけてみては。