メーデーでこくた氏「憲法が生きる政治の実現を」
日本共産党の穀田恵二衆院議員・国対委員長は1日、二条城前(京都市中京区)で開かれた「第79回全京都統一メーデー」で日本共産党を代表して連帯のあいさつをのべました。あいさつは次の通り(大要)。
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昨日の衆院本会議で、自民・公明はガソリン税などの暫定税率を復活させ、今後10年間にわたって延長する法案を再議決しました。2009年度から道路財源を一般財源化するという福田首相の言明と根本から矛盾すると同時に、物価高に苦しむ庶民に、64億円もの大増税を強いるものであり、一片の道理もない憲政史上かつてない暴挙です。みなさんとともに糾弾したいと思います。
「ムダな高速道路より、福祉とくらしに税金は使え」。これは国民多数の声ではないでしょうか。私は、「道路特定財源と暫定税率の10年間延長はやめよ、際限なく高速道路をつくり続ける道路中期計画は撤回せよ」と要求します。
さて、今日本の政治は、ゆきづまった自民党政治にかわって、国民の声で政治が動く新しい時代になりつつあります。昨年の参院選挙の審判とその後の国民のたたかいが起動力となっています。被災者生活再建支援法の改正しかり、インド洋から自衛艦が引き揚げざるをえない事態しかりです。この京都では中村和雄さんが、京都市長選挙でオール与党をむこうにまわして951票差まで追い上げました。人間らしい雇用を求めるたたかいが大きく前進しています。労働者のたたかいとたび重なる国会における論戦で、変化がつくりだされています。人間を、とりわけ若者を使い捨てにする社会に未来はありません。労働者派遣法を、派遣労働者保護法に抜本改正するために力を合わせましょう。
みなさん。後期高齢者医療制度の実施は、全国津々浦々で「こんな制度、誰がつくったのか」と怒りの声が噴出しています。75歳以上の高齢者をむりやり別枠の医療制度で囲み、保険料は年金から天引き、受けられる医療内容は、予防、外来、入院、終末期、死亡のあらゆる局面で差別するというとんでもないものです。社会保障切り捨ての最たるものです。“導入戦犯”は、昨年の住民税大増税と同じく自民党・公明党です。断じて許すわけにはいきません。現代版“姥捨て山”といわれるこの制度は、廃止するしか解決の道はありません。共同の輪を広げて、廃止に追い込もうではありませんか。
最後に、憲法改悪をめぐるせめぎあいについても一言申し上げたいと思います。
新憲法制定議員同盟なる議員集団が発足し、会長は中曽根元首相です。海外派兵の恒久法、憲法9条をなきものにし、憲法改定案をつくろうというシナリオです。軽視してはなりません。
憲法をめぐるたたかいは、国民の運動は改憲勢力と対峙して、前進しています。1つは、名古屋高裁が、航空自衛隊のイラク派兵を憲法9条違反と断罪し、平和的生存権をすべての人権の根本にある権利として認める画期的な判決を出しました。
もう1つは、世論調査の変化です。読売新聞の世論調査では、憲法「改正」に「反対」とい声が「賛成」の声を15年ぶりに上回りました。9条「改正」についていえば、「反対」の声が賛成の2倍にもなっています。全国で7000を超えた「9条の会」など、草の根からの運動をさらに広げ、憲法改悪勢力を国民多数の声で包囲するためにいき高く前進しましょう。
働くものの団結で憲法が生きる政治の実現をめざそうではありませんか。第79回メーデー万歳。ありがとうございます。