幕末の奇才絵師、暁斎の世界
幕末から明治に活躍した絵師、河鍋暁斎(1831~1889年)が書画会で席画した作品を集めた『酔うて候 河鍋暁斎と幕末明治の書画会』(成田山書道美術館・河鍋暁斎記念美術館 共編)がこのほど、思文閣出版より発行されました。
1回の書画会で200枚の席画をこなしたといわれ、美人画、風俗画、花鳥画、戯画、風刺画など、ジャンルを超えて超人的活躍を見せた暁斎の多面的仕事ぶりをたどることができる本です。
いまにも臭ってきそうな「開化放屁合戦絵巻」や、4時間の即興で仕上げた縦4メートル、横17メートルの大作「新富座妖怪引幕(しんとみざようかいひきまく)」など、機知に富んだ豊かな表現力は、「奇才」そのものです。
2000円+税。問い合わせ先、TEL075・751・1781(思文閣出版)。