日本共産党京都府委員会が15日に開いた、出産や妊娠をとりまく問題について考える「おさんしんぽ」で、パネリストとして報告した日本共産党の石村かず子京都2区代表の発言を紹介します。
 命のすばらしさ、誰もが安心してお産できる日本の政治に変えていきたいなと思っています。
 私は31年間小学校の教師として、障害児教育に携わりました。教え子の中には20歳を待たずに亡くなった子もいます。普通学級をもっているとき、子どもたちに一番伝えたかったのが「人間ってすばらしい」「生きてるってすばらしい」ということ。特に、子どもが生まれるという授業を、子どもたちと一緒につくってきました。
 候補者としてこの6年間みなさんのお話を聞いてきて一番心に残っているのは、「お金がないと子どもを生むことができないんです」という切実な声です。検診から出産費用、大学卒業までの学資を含めると、一人の子どもを育てるのに2000万円かかると言われている中で、お金か命かという選択を迫るような世の中を変えていきたい。
 大企業が空前のもうけ(32・8兆円)をあげている中で、法人税率は44・3パーセントから30パーセントまで下がっています。共産党が言ってるのは、大企業は大もうけをしてるんだから、そのもうけにふさわしい税金をちゃんと払ってもらおうということ。10年前の税率、34・5パーセントに戻してくださいと言っているだけです。
 1983年に「医療にお金をかけると日本の国は滅びる」と言われていました。医師の数が多いから、国は医療費をたくさん払わなきゃいけない。だから医師の数を減らそうと閣議決定したのが1982年です。小泉元首相が厚生大臣だった1997年に、今年大きな問題になったお年寄りは別の医療制度でやろうという原案を決めました。2000年、2001年の構造改革で、税率を下げてもっともうけなさいと言うようになり、医療政策で国公立の病院を統廃合させましょうといわれました。国立病院の数が減らされ、独立行政法人になったのが2004年。病院が統廃合され、医師の数が減らされる中で産科や小児科の医師が身も心もボロボロになり過労死するような医療現場の中で、お産難民という事態が起こったのは政治の責任です。