がんばれ高校球児(4) 「後輩の姿に心洗われた」府立工業高
西京極競技場で19日に行われた準々決勝で、4―1で龍谷大学付属平安高校に負けた府立工業高校。龍谷平安と府立工業高校は07年の準々決勝で戦っており、「今大会はどうなるか?」と注目しました。
府立工業校は正キャッチャーの髙本康平くんが負傷して出場できない中、ピッチャー吉田裕貴くん(3年生)の冷静な投球を中心に粘り強く守りました。吉田くんは「前の試合より平安が走って(盗塁して)こなかったけど、いつ始めるのかと思いながら投球していました」と試合を振り返りました。試合では「自分が出せるものはすべて出し切ったので、悔いはありません」と冷静に語りました。
1塁側のスタンドでは、保護者や教員のほか野球部OB約20人が応援に駆けつけました。昨年副キャプテンを務めていた植村純哉さん(18・学生)は、「昨年のかたきを討てんかったな」と残念そうにしていましたが、「今日応援に来て、後輩たちが頑張る姿に心を洗浄してもらった」と笑顔で話しました。
試合後、府立工業高校のキャプテン本合陽祐くん(3年)は「心ひとつに」と折鶴で書かれた千羽鶴を「ぼくらの分まで頑張ってほしい」という願いを込め、龍谷大付属平安高校野球部に託しました。この折鶴は菟道高校野球部が立命館高校に渡し、立命館高校が府立工業高校に渡したものです。(A・Y)