京都府立植物園 第49回朝顔展が1日、府立植物園(京都市左京区)で開かれ(主催は同植物園、京都朝顔半日会)、会員約30人が丹誠込めて作った350鉢の朝顔が展示されています。
 日差しを避けるため南正門の右側にある森林の通路に設置され、紫、青、白、茶色、赤、薄いグレー(紫)など色とりどり。花弁も白い粉を吹き付けた模様の「花吹雪」、真ん中が白い「輪抜け」、中心から四方へ白い帯び模様の「しま」など模様も多様で、それぞれに燭光、曙、日本晴、早瀬、平安の虹、淀の桃風、雪の円山などきれいな名前が付けられています。
 朝顔観賞に訪れた人たちは早朝6時半からの開園を待ちかねて観賞しました。「すごい! きれい! これ珍しい初めて観る」の声があちこちから聞こえます。
 同会の説明では「今日の展示会に合わせて種を蒔き、場所にもよりますが約62日か65日で開花。特に梅雨どきに根をしっかりはって強い茎になるのですが、今年は梅雨が短く、しかも梅雨明けから連日の猛暑で朝顔にとっては酷でした。たとえ小さくても夏を感じ取ると一度に咲いてしまうのです」と説明しました。
 鑑賞時間は太陽光線が差し込む8時頃までが一番きれいです。朝顔の変種(劣性遺伝)の展示も隣接している場所で行われています。(仲野良典)
 5日まで。期間中の入園は午前6時半から。

 *京都朝顔半日会は植物園より古く明治19年ぐらいに結成され、江戸時代からの花合わせ(花の数や大きさを競う)の伝統を受け継いでいます。半日会の名前は、「朝顔は早朝から半日だけきれいに咲かせ萎れる」から。明日開く花はもうつぼみとして順次準備されているからです。