子どもを選別する改訂学習指導要領の狙い 教育研究全国集会
みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究全国集会2008(実行委員会主催)最終日の24日、青年の働かされ方や食育、ネット・ケータイの問題など8つの教育フォーラムが市内6会場で開かれました。同実行委員会は、「憲法を生かし、子どものすこやかな成長をはぐくむ教育を、力をあわせてすすめましょう」とのアピールを発表しました。
「『改訂学習指導要領』で子どもと学校はどうなるの?」をテーマにしたフォーラムでは、大学教授や父母、教師がパネラーになり、改訂の狙いや「改訂学習指導要領」が子どもに押し付ける「道徳」の問題点、全国いっせい学力テストによる競争教育への危ぐ、荒れた学校での教育実践について発言がありました。
植田健男・名古屋大学大学院教授は、今回の改訂は、国が教育にお金をかけるのは3割の子どもにだけでよいとする、国際競争力に勝ための人づくりを狙う財界の労働力政策の流れの中にあると指摘。教育内容の上で、できる子とできない子に差を設け、二極化を生む危険性を指摘し、各学校での教育過程づくりで子どもの実態から出発することの重要性を強調しました。
参加者らも、道徳教育のあり方や子どもたちにつけたい学力について発言し、考え合いました。