地域ユニオン運動を交流
今までの企業別労働組合から業種、職種や正規、非正規を問わない新しい労働組合運動を構築する地域ユニオンづくりを進める京都総評主催の「第3回地域ユニオン交流集会」が20日、中京区のラボール京都で開催されました。
京都総評の岩橋裕治議長があいさつで、「憲法27条の勤労権は人間らしく生きる権利としての基本的人権であり、28条の団結権はその保障をしているという観点から労働運動を考える必要がある」とのべ、すべての労働者が入れる組合、すべての労働者の基本的人権を確立することを地域ユニオンの重要性を強調しました。
京都総評の馬場隆雄副議長が、地域ユニオンが府下12で結成され組合員数も増える中で多くの貴重な経験や当面する課題などを報告。
東京地評の平山和雄議長と法政大学大原社会問題研究所の五十嵐仁教授が講演。平山氏は「21世紀労働運動と非正規労働者の組織化」についてを問題提起し、「構造改革」路線の破綻があらゆる面で噴出する中で、非正規労働者の闘いや市民運動と連帯した新しい労働運動が各地で展開している状況を紹介。暮らしと仕事など共通要求で地域的な団結連帯が不可欠だと強調しました。
五十嵐氏は「労働組合の反転攻勢の構図」と題しての講演。政府・財界内の破綻と亀裂などの一方で、地域ユニオンの誕生が急速に発展している状況を解説。地域ユニオンは若者や学生にとって自分たちの実利の実現とともに社会正義を強く求める場所とも言えるとのべました。
交流会では全労連の寺間誠治組織局長から「ローカルユニオンと労働組合の組織拡大戦略」の講演やシンポジウムが行われ、丹後、伏見、南、西右京などすべての府下地域ユニオンからの取り組みや経験が報告されました。(仲野良典)